備忘録~写真2 オーブ~

昔のはなしである。

 

当時実家では三匹の猫が飼われていた。その中の斑の猫が私は特に大好きで、しょっちゅうボール遊びをしたり、お腹に顔を埋めたりしていた。かなり大きな猫で、寝転ぶと階段の一段がまるまる埋まってしまうので、猫をどかさないと二階には上がれず、子どもの私では持ち上げるのも難しかった。

 

そんな階段でのびのびとしている猫を撮った一枚の写真に、それらは写った。

 

大きな猫の周りを、きらきらと光る球状の物体が取り囲む。一般的にオーブといわれるものに私は見えた。

撮った当時階段は薄暗く、光源になるものは天窓しかなかった。それも真上ではなく少し離れていた為、光が猫の上に降り注ぐといった現象は起こらないはずであった。

しかし、それらの光源は燦燦と猫に降り注ぐ光のようにもみえたのである。

 

その後その猫は腹部に大きな腫瘍がみつかり、一度は獣医さんから命が危険な旨を伝えられた。私は猫のお腹に顔を埋め、泣き暮らした。しかし、手術をすることなくその腫瘍は医者も首を傾げるほど綺麗になくなった。

 

写真との関係性は謎である。